2009年06月29日

不幸な映画鑑賞

  「剣岳 点の記」(新田次郎原作・木村大作監督)を見ました。浅野忠信、香川照之、松田龍平、宮アあおい、仲村トオル…と言った面々が続々登場しまして、死の山と言われている2999メートルの剣岳に、地図を作る測量のため、あるいは日本山岳会の初登頂を目指して挑戦する物語。木村大作監督の話ををテレビの番組で聞いたり、HPで見たりはしていたのですが映画は、それらをはるかに超える迫力でした。陸軍のトップは現場の苦労や厳しさを知らず、測量隊の決死の仕事を評価しません。それに対して「 何をしたかではなく、何のためにしたか。」という言葉が主人公達から語られますが、これは心に沁みる言葉でした。映画はただ素晴らしいとだけにします。もう一回みたいくらいです。

 実に実に残念なことでしたが、ちょうど私達が座った左右のペア(中年と初老)が、上映中、ずっとしゃべってみているのです。Sが最初「シーッ」と言い、まだ止まないので、大きな声で「しゃべらないでください」と言ったら、右側初老ペアは黙った。でも、私の左隣は、まるで家でテレビを見ている感覚で、すごーい、ひゃー、コワーイ、あんなとこよく登るねえ、アブナーイ、エトセトラ。おまけに携帯電話まで鳴って、開けるもんだから、光がピカピカ。私は我慢した。そして又、我慢した。そして、又我慢した。
 最後に映画館が明るくなって皆が立った時、私は隣の二人の顔をしっかり見て、回りにも聞こえるように、努めて穏やかに明確な発音で言った。「これから映画をごらんになる時は、お話しされないで見てください。私達は映像も音楽も静かに見て聴きたいのですよ。」「すみません」とは言ってくれたけど……。ビバルディの「四季」など、映像を見ながら存分に聴きたかった。こんなにウルサイ人と隣り合って映画をみたのは、初めての体験です。不幸な日でした。

posted by Hiromi at 18:22| 愛知 霧| がま口弘美の日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする