2017年02月08日

はだしのゲンとラジオ放送

 午後6時半から8時半まで「東海音声表現研究会」。今日は私がレポートすることになっていて、ずーっと前から準備はしていたのですが、やっぱりギリギリにならないと、レジュメの整理・印刷が出来ず、コピーに走ったり、朝からバタバタとすごしました。

 170207音研ゲン.jpg参加者は15名ほどだったのですが、海千山千の中で話すのは緊張します。テーマは「はだしのゲンとラジオ放送 翻訳秘話」。
 まず最初に加藤登紀子さんのCD「広島 愛の川」の中の朗読を聞いてもらいました。中沢啓治さんは加藤登紀子が大好きだったこと。お登紀さんも「よくぞ私の所に持って来てくださった」と喜ばれたこと。ゲンは・・・というより中沢啓治さんは歌が大好きで、全10巻の中で208曲もの歌を登場人物に歌わせています。戦後のラジオ放送が、いかに老若男女を励まし、苦難の中で生きる力を鼓舞してきたかという話。主な替え歌を皆で歌いました。

 次にゲンが進駐軍の倉庫にもぐりこんでミルクをドロボウしようとした時に米兵の気をそらそうと、放送腹をすかした全国の皆さん.jpg局を真似て「お知らせの時間」「尋ね人の時間」「ラジオ寄席の時間」「鐘の鳴る丘」の放送をアナウンサーよろしくしゃもじのマイクでふざけて喋り捲るのです。「ブス〜〜ン 只今電波を食われて故障しました。日本中飢えているので、困ります。それではこれで放送を終ります。イヌアッチケー」・・・なんて、私の大好きな場面です。それを今日は参加の3人のNHKアナウンサーOBさんたちに読んでもらったのですから、こんなに痛快なことはありませんでした。

 もう1年経ちましたが、昨年の広島での翻訳者の集いで話された「秘話」。エジプトのマーヒル先生が「お猿のケツはまっかっかでござる」について「エジプトの猿のお尻も赤いけど、どうしてそれがござるのか?」と困っていらした話や「夜は冷たい心は寒い」(歌謡曲の歌詞)で、冷たいとなぜ寒いのか、何で夜は寒いと言わないのか、今論文を書いている・・・と言った内容。

 各国の宗教上、教育上、翻訳に困った話、韓国語と朝鮮語の歴史や実情など、国家が分断されたことによる言語の悲劇など、熱心に聞いてもらいました。
 音研らしく沸騰した話題が、コールサイン、JOKR。民放が始まった頃の草分けの俳優さんたちから、コールサインがどこの放送局は何で、どうしてそう決まったかという、決まりまで教えてもらい、びっくり。80歳過ぎてないと、こんな事はスラスラ言えない話なのです。

 最後に中国国際放送局の火曜日に今年から始まった「趙氏孤児」という文学作品の日本語の朗読を5分ほど聴いてもらいました。もちろん、朗読は燕ちゃんがメイン。彼女が皆さんの意見を聞いてほしいと言ったことと、彼女がゲンの翻訳の10/6を担当したので、彼女の日本語を聞いてもらおうと思ったからです。この映画は「運命の子」というタイトルで2011年に日本で公開されたので、「私、見ました!」という反応もあり、興味を持って聴いてもらえました。

 本当にさすが!! 皆さん、まずは「大したもんですねー、とてもいいです!」に続いて、しっかり、的を射た批評をしてくれました。感謝。
 帰宅後に冷静になってみれば、あの質問にはこう答えるべきだったとか、あっ、このこと言うの忘れたとかが多々あり。でも皆さん楽しんでもらえたようでホッ。
posted by Hiromi at 00:20| 愛知 ☁| がま口弘美の日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする